愚痴・憎まれ口・無駄口・世迷言・独断と偏見・屁理屈・その他言いたい放題!
その10.≪その4「純邦楽は・・・」パート2≫
これは、「その4」の続きなので、「その4」を先に読んで頂けると
イイんですが・・・ 。
「その4」にも書いた通り、僕は古典舞踊が大好きでこの世界に入っ
た訳ですから、当然の事ながら、古典音楽(「純邦楽」と言われる、
三味線中心の音楽です)も大好きです。ですから僕が、純邦楽に対し
て色々と文句を並べたとしても、愛すればこその老婆心と思って頂き
たいのです。各流各派とも、様々な新しい試みをなさっておられるの
は、大変に嬉しい事なのですが、前にも書きましたように、現代の若
い人達には、何百年前に出来た作品も、最近出来たばかりの偽古典的
技法による作品も、まったく見分け(聞き分け?)がつかないのです
から、これから若い人達に向かって、三味線音楽の素晴らしさを啓蒙
しようと思ったら、なまじな新作よりも、選りすぐられた素晴らしい
古典の作品と、アッと驚くような斬新な技法による新しい作品の二本
立てで、迫っていくべきだと思います。その点では、清元・常磐津よ
りも、長唄・義太夫の方が、一歩進んでいるように感じますが・・・
実は先達って、「夢玄」という新しい邦楽のグループの公演に、創作
舞踊で参加しないかとのお話がありました。内容を伺ってみると、長
唄の杵屋崇光さん・杵屋寿浩さん、鳴物の望月太津三郎さん達が旗揚
げされたグループで、これからの創作舞踊活動にも、積極的に協力し
たいという趣旨でした。舞踊会でも何度がご一緒に仕事をした事もあ
る方達なので、とても興味があったのですが、間に入って話を持って
きた方の説明のしかたが附に落ちなかったので、残念ながらその時は
出演を控えさせて貰いました。 。
その後、たまたま「夢玄」のCDを見かけたので、早速購入して拝聴
しました。偽古典的な新作が4曲、洋楽を用いた新作が4曲と言う内
容でした。どの曲も、とても力を入れて作っておられる事がよく解り
ましたし、魅力的な作品ばかりでしたが、前に述べたような理由で、
僕の興味は洋楽を用いた作品の方に向かざるを得ませんでした。この
4つの小曲は、「春夏秋冬」の構成になっています。「二十四季風雅
頌」というタイトルで、「春分・藍微塵」「立夏・宵闇」「白露・城
野の雨」「霜降り・かんざし」の4曲ですが、おそらく更に新曲を追
加して、24曲が出来上がった段階で完成なのでしょう。まず最初に
思ったのは、「これなら振り付けてみたい」という事でした。 。
皆さん既にご存知と思いますが、杵屋崇光さんは「ザ・家元」という
ロック・バンドのリード・ボーカルとして有名です(それに、祟光さ
んも寿浩さんも、僕よりもズッと前からHPを開設しておられますの
で、1度ご覧になって下さい)。そのロック・バンドの経験を生かし
て、太津三郎さんの古風な歌詞を、見事にモダンな感覚の作品に仕上
げてられています。ただ、最後のブルース調の曲だけが三味線が使わ
れていないのが残念でした。この4曲をテープで上演するにしても生
演奏で上演するにしても、最後の曲だけ三味線が入らないのはどこか
淋しいし、統一感にかけると思うのです。ひねくれた受け取り方をす
れば、「将来三味線がなくなっても、唄だけでもやっていける!」と
言ってるようにも感じられます。少し、ひねくれ過ぎかナ?!(笑)
兎に角、こういう作品が、もっともっと出てくればいいのにナァと思
います。そして、出来るだけ僕達にも宣伝して頂きたいと思います。
新しい踊りを創るには、新しい音楽は欠かせないのですから、この際
商売っ気は抜きにして(?)というより、将来はキチンと商売として
成り立つようにする為にも、今はお互いに手弁当で協力し合って、ま
ずはイイ作品を作り上げる事だと思います。 。
僕は、「若者が抵抗無く楽しめる日本舞踊を創る運動」をやっている
関係で、創作に使えそうな音楽には、常に触角を研ぎ澄ましているつ
もりですが、地方に住んでいるとやはりハンディがあるようで、皆さ
んからも面白そうな曲があったら、教えて頂きたいと思っています。
「日本舞踊」という先入観にとらわれないで、例えばモダン・バレェ
でもファンクでも、カッコよく踊れそうだなァと思う曲があったら、
何でもいいですから教えて下さい。お待ちしてます!アレッ、ここは
「独り言」のページだったのに、お願いばっかりしちゃってる!拙い
ナァ・・・(笑) 。
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